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HOT!タール通信 Ancient future vol.10 【同調化と癒し】 Written by Shiryu 私たちには同調化という能力がありますが、それは良くも働くし悪くも働くものな のだと思います。 通勤ラッシュの駅などで自分のペースで歩くことは難しく、周りの早いスピードに 合わせて歩くと思います。加速するビジネスシーンにおいて人々はそのリズム合わせ るべく行動をしていると思います。これらはストレスとなり心身に悪影響をあたえる ことがあります。良い方向に働く場合はもちろん癒しの効果として現れます。 前回、レイン・レッドモンド(『ドラマーが女性であった時代』の著者で、フレー ムドラム奏者)の同調化に関する説明を随分と端折って書いてしまいました。今回は もう少し細かく紹介してみたいと思います。 科学者は脳波計を用いて脳を流れるエネルギー波数を測定することができます。そ してその脳波の周波数によって意識状態を分類する方法を確立してます。外界に集中 を向けた通常の状態では、毎秒14から40サイクルのベータ波が出ています。意識が内 面に集中すると、脳はスローダウンし、毎秒7から14サイクルのリズミカルなアル ファ波が出るようになります。アルファ波とは、リラックスしセンタリング、つまり 自分の中心に意識を持つことをした状態を指します。よって心身のバランスが取れ心 の平穏が得られると考えられています。脳波が毎秒4から7サイクルになると脳はシー タ波状態に入り、意識と無意識の間を行き来し、入眠時のような夢に似たイメージが 見られます。シータ波状態では唐突な神秘的直観力や複雑な問題に対する創造性に満 ちた解決方法を思いつくことがあり、身体的・感情的癒しが起ります。シータ波状態 の起りやすい人は、通常よりもずっと多くの情報を学んだり処理する事ができます。 シータ波状態にある時、眠りに落ちないようにすることは容易ではないのです。普 通はすぐにデルタ波状態に陥ってしまいます。デルタ波は毎秒1から4サイクルという 最も遅い脳波で、無意識や深い睡眠中の状態です。 脳は二つの脳半球に分かれ、基本的に思考プロセスを分担しています。右脳は創造 的・視覚的・聴覚的・感情的な側面を担当します。左脳は合理的・論理的・分析的・ 言語的側面を担当します。一般的に、それぞれの半球は30分から3時間交代で中心と なって働いています。片方の脳半球が優勢な時にはもう片方の記憶・技能・情報はあ まり使われることが無く、意識下または無意識の領域に退却しています。二つの脳半 球は役割が異なるばかりか、普通は別々の脳波で機能します。右脳がアルファ波を出 している時、左脳はベータ波状態にあることもあります。同じ種類の脳波を出してい ることもありますがそれらは同調していません。しかし高い創造性が発揮されている ときやリズミカルな音にさらされている時は、二つの脳半球は同じリズムで同調して いる場合があります。このように脳全体が一体化して同じように機能している状態は 『脳半球の同調化』または『精神の覚醒状態』と呼ばれます。科学者たちは、こうし た脳半球の同調化が、意思の超越的な状態の神経学上の説明になりうると考えていま す。そして様々な研究により、脳波の同調化を起こすのにもっとも効果的な方法はリ ズミカルな音楽だということが明らかになりました。音楽の理解は脳半球の共同作業 によってなされ、リズミカルな音は脳波をアルファ波やシータ波に変えます。古代の 宗教的習慣・儀式の多くはこうした脳半球の同調化という変性意識を引き起こす試み だったように思われます。現在知られているあらゆる最古の宗教儀式では、宗教上の 共通体験としてドラミングが使われていました。儀式で使われる音のリズミカルな反 復によって、身体・脳・神経系は活性化され変容します。集団でドラムを叩けば脳波 はリズムと同調し、全員の脳波は一致するようになります。長時間に渡るほど、その 効果は高いといいます。 倍音の話から一旦離れてリズムの話になりましたが、こうやってリズムの神秘につ いて考えてみると、セッション中に聞こえてきた不思議な音(歌・音楽)と無関係で はないような気がしてきます。 不思議な音はハンドドラムを叩き始めていきなり聞こえてくることはありません、 比較的セッションが長時間に及んでみんなのリズムがピタッと合っている時に聞こえ てきます。みんなのリズムがピタッとあうというのはリズムに同調化し、それがリズ ムを整えた状態だと思います。それが長時間に及ぶと脳波はシータ波になり、身体 的・感情的癒しが起きているものと思われます。実際、少しくらい風邪気味だったと してもセッション後には治っているということすらあります! そういう状態で、不 思議な音が聞こえてくるのだから、それを癒しの音だと思うのも当然のことなのかも しれません。一人で二つの声を同時に出して唄うホーミーというものがありますが、 これを唄っている最中にシータ波が出るそうですが、ホーミーで二つの声が出るのは 倍音で唄うから。倍音とアルファ波の関係はよく目にしますが、倍音とシータ波です よ! こうして見てみると、どうやら不思議な音(歌・音楽)と倍音、リズム、同調化、 癒し、これらはそれぞれが単独に成り立つものではなく、相互に関係がありそうで す。 続きは次回。感想をいただけると嬉しいです! 【タール通信AncientFuture INDEX】
(9/29/2004)
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